2019年10月26日土曜日

ミロンゲーロの粋

私ね鴻上尚史さんが大好きなんですね。

鴻上尚史のほがらか人生相談

ってゆーのがあって、よく見るんですけど


人生経験豊富じゃなきゃ なかなかこんなに
思いやりたっぷりに、でも厳しく、愛をもって正直に という
答えを出すことってできないよなー  ってね。


本にもなってるみたいですけど。






私が よく買う ホームレスのおじさんが売ってる ビッグイシューという
雑誌でも 時々 鴻上さんのコラムとか載っててね


それで、以前 読んだ中で


  ある ブラジル人が 日本に来た時、
  ベビーカーを押しながら たくさんの荷物を持って
  困ってるお母さんを 
  誰も見向きもせずに通り過ぎてゆくのを見て驚いていた

  ブラジルでは エレベーターで知らない人と乗り合わせても
  こんにちは って言いながら乗ったり

  いい天気だね なんて声かけたり
  スーパーのレジの人とも ちょっとした何かを話したり

  赤の他人とのコミュニケーションが日常にある

  日本では エレベーターは乗り合わせた全員が沈黙して
  ロボットみたいにじっと階数表示を見つめ続ける

  日本人は 知り合いや友人や家族にはとても優しいのに
  赤の他人とのコミュニケーションが苦手なとこがある



というような
ちょっと細かな描写は忘れちゃったんですけど

そんな感じのことがね 書かれてて

ああああ  って思ったのですよね。



先日の台風もそうですけど

確かに 有事の時は 赤の他人への親切とかもできるのに

日常ではないんですよね。
日常の中での 赤の他人は 存在さえしてないような

そんなとこ あるなー  とね。




思いやり って  近しい人への思いやりを持てることは
初歩の初歩の初級編っちゅーか あたりまえのことで

赤の他人への思いやりを日常的に持っている。根本的に。 みたいなのは
ちょっと上級だな と
思うのです。




それで、アルゼンチンの おっさんとかは
電車の中でも、どこにいても、女の人を先に通してくれるのが

もうすっかり身についてるんですよね。

どんな汚いじじーでも  そーなんです。



若くてきれーなお姉さんにだけ そーするわけではなくて
(もちろん若くてきれーなら喜んでそうするでしょうけど)
でも 汚いばーさんにだって そうするし、

他人のばーさんを助ける って姿、ちょいちょい見かけるんですよね。


女性を先に歩かせる
女性の荷物を持つ
女性の手をすっと取る

その動きを根本的に板についてる という


そりゃ  みんなが全員そーじゃないかもしれないけど。



でも  少なくとも タンゴを踊る男の人って
特にそれがあって

まして ミロンゲーロと呼ばれるようなじーさんだと なおさら。


ミロンガなんかでも ミロンゲーロと呼ばれるじーさん達は
若いダンサーにむかって
男ってのは こーするもんだ  みたいな粋な在り方とかを
説教してたりします。
それがタンゴなんだぞ って。



確かに タンゴのステップは
そーいうことが身についてないと
うまくいかないようなことも 色々あるのです。


いらっしゃいませ ってうちで呼んでる動きはまさにそれで

女性をエスコートするときに 胸を開いて 場所をあけ
通してあげる とか
その時 そっと背中に手が触れる  圧  のちょうど良さ  とか。


そして 女性も それを自然に受けとるマインド  とか。




タンゴのそれって  思いやりというか
そーであることが  
男として  女として かっこいいから
そーであるわけで

ステップとしてやってるわけではないんですよね。

もう  もっと 日常的な根源的な さ。








今日、エレベーター で 知らないおっさんが私を突き飛ばして
我先に降りていった 後ろ姿を呆然と眺めながら

かっこわりーなー おい  って
しみじみしたわけで。








私が 大好きすぎて 何十回も見てる動画を1つ紹介。

これと言ってどー  という動画でもないのですが

赤の他人への親切に じんわりきて


人間は捨てたもんじゃない  って思える動画なのです。





  










じゃ、また明日。







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