2020年4月20日月曜日

ナベイラの真骨頂・アペルトゥーラを世界一わかりやすく解説するとこう。

昨日、ミニオンラインセミナーで
グスタボ・ナベイラの話をしたのですが

彼は非常に独特なセンスで ナベイライズムを
つくり上げていったんですね。


例えば 昨日の話の中で

本来 ただの 横  とするステップを

ちょっと

ナンバなひねりをともなった
横のような縦のような横

というややこしい横を考え出した という話をしました。


横 というスペン語は  Costado コスタードですが

ナベイラは いわゆる仁王立ちのような
足と 骨盤 と 上体すべてが前を向いて 両足を開かれたようなものを

横、 コスタード と定義しています。  ↓





ただ、あらゆる横を横にしていることで
発展が妨げられている と考えたのではないかと思うのです。


もっと 曖昧な横があって良いし、実際あるし、
そうであるべきだ   とでも言いましょうか・・



曖昧を曖昧のままで定義したからこそ
彼のつくるシークエンスは広がりがでたわけです。



その考えや  その作り方は ダンスの世界においては
非常に斬新で  勇気あるものです。


ですが、そのたった1歩の動きを いちいち

ナンバなひねりをともなった
横のような縦のような横

と言葉にしていたら 面倒臭くて仕方ありません。




そこで 彼が言い始めた言葉が

Apertura  アペルトゥーラ  開くという意味の言葉です。




このアペルトゥーラ という1歩は
それ1歩では成立しません。


例えば シンプルな  横  は

一発で 単純に 明快に  横  が可能です。

すごく単純な言い方をわざとすれば、
この横へ1歩 というのは なんの準備も必要としない1歩なのです。





それに対し アペルトゥーラの1歩は

その直前にディソシエーションの
1歩がなければ成立しないのです。


例えば 前オーチョの片道を1歩してストップした状況がそれです。


その前オーチョ片道の上体と絞りをキープしたまま
次の1歩を出すのがアペルトゥーラです。



しつこいようですが
アペルトゥーラは それ1歩では生み出されず、

その直前のディソシエーションから発生する
次の1歩のことを指しています。

すでに上体が絞られているので、その1歩はほとんどの場合
それほど大きな歩幅にはなりません

直前の1歩に対して
半分くらい   というケースが多いです。




で、そのアペルトゥーラの状態で ストップして
仮に写真を撮ったとしましょう。


現代舞踊的な こんなイメージのものに少し似てきます。




様々な舞踊をざっくり言うと

クラシックバレエ(古典)に対して  モダンバレエ(現代)があり

モダンバレエが  ジャズへ  コンテンポラリーへ
ヒップホップへ(現代の広がり)  と流れていった経緯があります。



クラシック、古典の中では ありえないことですが

コンテンポラリーでは  崩すカッコ良さ  というのが重要になってきます。




例えば、コンテンポラリー的には  このように崩した横も
横であったりするわけです。



ナベイラが
体のひねりを伴った横  を  新たに アペルトゥーラと定義してくれた
お陰で、世の中の クラシックバレエに見る古典ガチガチで
きれいにきれいに踊らねばならない  という位置から


コンテンポラリー的な踊りを得意とする人々が 水を得た魚のように
伸び伸びと 自由に崩し始めたわけです。




もう1つ 付け加えるならば
バレエでは 膝を伸ばす といったら 徹底的に
膝が反り返るほどに 伸ばすことだけが 伸ばす  であり

完全にロックした状態でもありますが


対して
コンテンポラリーでは  ゆるみ に重きをおきます。


張りとゆるみ の違いです。



横は 張ります。




アペルトゥーラはゆるみます。




現代タンゴとは  そのように広がっていった と
私は考えています。


私は当初 張り で習い、張って張って張りまくるタンゴを
ずっと踊っていました(笑)



それが ある時 ブエノスへ行って

「え??   ゆるんでも  いーの???」  と

いうのを知って  開眼しました。








ともあれ、アペルトゥーラをつくってくれたナベイラに
感謝しています。


いや、
それによって タンゴをますます複雑難解なものにしてしまったのも
ナベイラですけどね。


アペルトゥーラに関しては 2018年2月にも
書いていました。







昨日の「おうち de TANGO」と同じ内容の練習を
明後日、水曜日の夜 20:00 にもあります。

ぜひ一緒に練習しましょう!


※ もっと さらに 音に気をつけます!!!!












昨日のインスタライブ見て下さった皆さまありがとう。
いつもありがとう。


今週も 笑顔で幸せにがんばりましょう。







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