2010年3月26日金曜日

遠くアルゼンチンからの名コメント

先日の記事について よいコメントをもらったんで

せっかくですから前面に出しちゃおーーっと ってなわけで。




久しぶりに書き始めましたね~^^)


「察知と先を読むことはちがう」って名言かもね。


どっかのブログにも書いてあったけど女の子の方が難しいこともあるんだよねー。




「相手の周りを回る」 とか、「相手の正面を探してコネクションを維持する」


とかってタンゴのシステムの基本だと思うけど


その前に、すべての踊りにおいて「踊りの基本」ってのが存在すると思う。






「踊る」っていうのは、


自分の体を自分の意思で音楽に合わせてコントロールすること


なんじゃないかな。


(音楽なしで踊る踊りもあるかもしれないけどそれは置いといて)






クラブとかパラパラとか一人で踊る踊りを考えれば分かりやすいよね
(こっちの人はディスコでも2人で向かい合って踊る)






タンゴも「踊り」の中のひとつなので、女の子も


自分の意思で音楽にのって踊らないと


相手がどんなに上手い男性でも絶対に踊れることはない。




上手い男性やパワーリードの男性は踊れない女の子を音楽に合わせて


「動かす」ことは出来るけど「踊らせる」ことは出来ない。


女の子の意思を変えることは出来ないもんね。


(それが出来る人がいればそれはそれで上手い人だな。
テクニックとは別。喋りとか雰囲気とかで出来るかも、、、)






タンゴのシステムを上手く理解できないうちは、男性をほっといて一人で動いちゃうかもしれないけど


分の意思で身体をコントロールしない限りは、タンゴのシステムも上手く実行出来るようにはならない。


自分の意思で踊れるようにならなければタンゴは上手くならないってこと。






タンゴって他のペアダンスみたいに決まったステップがないから
女の子は「自分で踊る」っていう感覚を掴むのが難しいんじゃないかと思う。




ラテン人やヨーロッパ人はもともと踊りの文化があるから慣れてるけど日本人は盆踊りくらいしかないもんねー。


とくに日本人女性は「受身」の人が多いしね。






自分を表現するのは恥ずかしいと思う人もいるかもしれないけど、
それさえ克服できれば誰でもできる。


初めてタンゴを踊る人にだって出来る。






逆に何年もやっててどんなにテクニックがあっても自分の意思で踊らない人は踊れない。




「踊れるか、踊れないか」っていうのはタンゴ(や他の種類の踊り)のシステムを理解してるかどうかとは
まったく別物。




だから初心者と踊ったって相手が音楽にのって「踊れる」子なら楽しいんだとおもう。






長くなってきたのでこの辺にしときます。


結局どっかのブログに書いてあったのと同じだもんな。







だそうです。  By  KEN



久し振りの ケンちゃん節だねщ( ̄∀ ̄)ш いひひ。


早く会いたいね~! 一緒に踊ろうぜーー!! (。・ー・。)ノ

2010年3月25日木曜日

コネクション命

昨日のブログを読んで



「いいな~ 上級者さんたちの女性さんたち~~

どーしたら そーいうふうに タンゴのシステムに気づいていって

上達することが出来るんでしょう??」




「そのタンゴのシステムが身につくように3年とかを過ごしていくには

どんな経過を通っていくのがベストなのでしょうか??」



「ぶっちゃけ タンゴのシステムにずーーっと気づけない人っていると思いますか?

それはどーいう人ですかー??」



こんな直球がバンバンやってきた (;´Д`A ```



いや~ 参ったなあ~ ヾ(;´▽`A``





どーしたら って

昨日も書いたべ? 近道なんかねーって ヽ(´~`;


地道にコツコツ練習するしかないんよ。


でもねー 3年以上続くと、動けるようになるから ますます楽しくなるし
ますます練習熱心になるんだよね。


1年ー2年のうちは彼女達だってゼッタイつまらない時期があったはずなんだよ。たぶん。

最初っから 超おもしれー ってバンバン練習できちゃう なんてことないよ。



あ、いや 最初は 何もわかってないから楽しいんだ。

で、ちょっとわかってくると 意外とむつかしー って壁にあたって
つまんなくなっちゃう時期もあるんじゃないかな・・・・・・・・・

それを超えるとヤバイくらい面白くなる ってね v('▽^*)



3番目の


「ぶっちゃけ タンゴのシステムにずーーっと気づけない人っていると思いますか?

それはどーいう人ですかー??」


これはねえ~え・・・・、ヽ`(~д~*)、ヽ`… えーっと







えーっと   いるよね。 うん、ずっと気づけない人は。 

ははは。 ごく稀で少数だけど。




でも ひとくちには言えないよーーおお・・・・

タイプにより色々でしょーよ。


講師のせい っていうのもあるだろうし。

あ、講師のせいって言えば、個人レッスンしかしたことない
女子にたまに そーいう人いるかもかも。

連れてってもらってるだけ だからじゃん? たぶん。


あとはーー そうだなあーーー


勘違いしちゃう っていうのもあるのかも。


動きの説明 ってーのをクラスで聞いても その受け取り方とか
解釈の仕方って 人それぞれじゃん?


人それぞれだろーなー って思うから 説明の仕方を右から左から・・アレコレ工夫は
するけれど


それにしても 解釈がすれ違ってしまう場合は あるかもかも。



うーん・・・むずかしいなあ~。




あー、あと 何でも相手のせいにする人

↑システムわかってないから相手のせいにするんだよねー

何でも相手のあげ足とる人 とかねー


↑ こーゆうのは 何でダメなのかって言ったら 

単に性格悪いから とかじゃなくて(笑)

タンゴは相手とコネクションを切らしてはならないダンスなんだよ。




そこが何よりも肝心なの。


もちろん すっごいやな感じのリードする人とか 

乱暴とか セクハラとか こねくりまわす(笑)人だったら 

ざーんねん と思って バッサリ コネクション切ることを許すけどね・・・


ははは きびしー?


ともかく 通常はコネクション命なの。

だから 練習の段階で相手にしっかり気持ちを向けられないと

コネクションもへったくれもなくなっちゃうから ダメなの。


集中力? そうとも言うかも。


確かに集中力ないのもダメだと思うけど・・・・・・・

なんとなく それとは違う気もする・・・・・・



素直。  これが一番近い気がする。








あー あー でもプロの中にも ちっともシステムわかってないね って人も
いっぱいいる気がする(笑) ははははは

動画みてても ビュンビュン動けてるけど ちっともシステムわかってないね ってね

思っちゃうことあんべー。







ま 大丈夫だよー。

私の好きな言葉のひとつに

練習は裏切らない  ってーのがありまして

これは実験済みですから(;´▽`A``




かと言って タンゴって 超がんばったって ある日突然 ポコーンと上手になる って
類のもんじゃないしね。

あんまり過度な競争心とか は 特に上達の妨げになってしまうと思う。



おんなの子の場合は特に ね。


まあ 楽しみながら いきましょうよー  ねえー?







今日は私も しっかり練習しよーーーっと。

2010年3月24日水曜日

TANGOのしくみ

今日は上級クラスの女の子達に

「もっとメロディーを感じよう」 という話をした。

相手と組んだ瞬間から、リードを受け取ることにだけ集中し過ぎてしまい
音楽を感じる というもっとも肝心なことが ついおろそかになってしまいがちだから。


月並みだけど 音楽を聴いて 楽しむ

これがもっともきちんとリードを受け取るコツだといえると思う。


男性は音楽を通してリードをしているのだから、受ける女性が音楽を逃してはいけない。


いつも言うことだけど 躍らせてもらう  のではなく  踊る のだから。




一緒に踊る









タンゴには ちょっとした仕組みがあって

ケンちゃんは システム って言ってたかな。


そのシステム。 どちらかというと男性のほうが 早くそのシステムを感じとるだろうと思う。

きちんと練習していれば ね。



どーしてって やっぱりリードしてる側だし、発信する側 だからかな・・・
その音楽をどー踊るか を決めるのも男性次第だし ね。

リードをすることありきで勉強してるうちに漠然とそのタンゴのシステムに
気づいていくんだろうな・・・。


女性は、やっぱし リードの受け方を勉強する っていうのが

あまりにも幅広くて・・・ほんと 男性によって様々なリードに
戸惑ったりしているもんで、そのタンゴのシステムを感じれるようになるまで
時間がかかるんだよね。


いや、そのシステムに気づかない人は ずーーーーっと気づかないと思う。


不幸なことに 女性は とりあえず男性がそこそこリードできる人なら踊れてしまうから。

いや、躍らせてもらえるから 踊れてる気になることは容易いってこと。


厳しい言い方だけど。




悲しいことに、私はとっても楽しい が イコール 相手も楽しいとは限らない



「僕はあまり思った通りに動けなかったけどね」 なんてことがあるかも。


あああ・・・悲しい・・・・・・・・・・・・




そーいえば、先日 タンゴの練習を始めて1年を過ぎた女性が・・・

彼女の場合は明確な目標があって練習に挑んでいるので
週2回~練習しているから 単純に1年とかいえないかもしれないけど・・・

その彼女が 「私なーんにもわかってなかったなあー って思うんです(笑)」と言ってて



お!なかなかセンスいいね!  と思った。



そこだよね。「私なーんにもわかってなかったな」っていう気づきがあること。






今日の上級クラスに来ている女子たちはタンゴ3年以上やってる子ばかりで
かなりしっかり練習を積んでて 

練習6 ミロンガ4  あるいは

練習7 ミロンガ3  くらいなんじゃないか? 



(こーいう人は300人~350人に1人位だと思う。マジで。)




そんな彼女達だから タンゴのシステムに漠然ながら気づきを見つけているんだろう思う。


本人たちは 

ええー タンゴのシステムわかんないよー 知りたいよー 

って言うかもしれないけど(笑)





リードをする男性は 「察知式」 じゃダメだよ。 はっきし言って。

あたしそんなの嫌い。


リードは手取り足取り、細かにリードして欲しい。 120%!!




(いまどき本気で こーなったら足あげろよっ 気づけよっ とか言っちゃうのが
いると聞くから驚く。 勝手に足あげる女ばっかだったら 怪我人でるだろっ!)




逆説のようだが・・・


でも 女性は・・・・・・・・・ 誤解を恐れず言えば ある程度の察知式が必要だと思う。


ただ、察知 と 先を読む ことは違う。


(↑これは今日のクラスに来た女子が言ってた格言!)




こーいうことに気づくことが すでに本当にシステムを理解しつつあるからで
未来が明るくてうれしくなるのだけれど・・・



察知 と 先を読む ことは違うし、まして 自分で動くことも違う。

自分で動いてはいけないけれど 動かしてもらう のもいけない。


そーいうことが タンゴのシステム。





よくレッスンで 軸から一緒にステップとして生み出される「横」と

胸だけで運ばれる「横」は 同じ横でも 質が違う横 だ

と話す。



例えば それも タンゴのシステム。





膝の使い方の説明をしているとき

使う足 と 使わない足 が あって

使いっぱなしの踊りはどんくさい と言うことがある。


例えば これも タンゴのシステム。




男性が円の中心 コンパスの針で 女性はその円周上にいる

その距離感を感じ、その円から自分から出るな という。

これもまた タンゴのシステム。←システムどころか基本中の基本!




それら色々、そんな説明なんかじゃ なかなか説明つかないこともたくさんあるのが
タンゴのシステム。


そーいう システムを理解し、音楽を楽しみ、相手との時間を楽しむことで
お洒落な動きが生まれてくるのだろうと思う。




そして 特に女性の場合、このタンゴのシステムを理解するための近道は皆無だと
つくづく思う。

時間が必要だ。

時間をかけること、たくさん踊ること。


このほかに道はない。




タップリ時間をかけてきて タンゴのシステムを理解し始めた彼女たちには

そろそろ頃合だな とばかりに


「自分で動け」「先に乗っちゃえ」 といった

入門クラスでは決して言うはずもない、女子のタブーをがんがん言う。



この 頃合 が肝心で、危険を感じれば やっぱり絶対言ってはいけない
講師として禁句のひとつだと   わかっているのだけど。






今週はガストンが誕生日なので・・・

タンゴのシステムの中で おされーな踊りをするカップル

モイラ y ガストン





小さな小さな動きとか  伸びやかなメロディーとか


ああ、うっとりする。


ガストンは本当におされーだなあ。  モイラ超うめーーっ。







上級クラスに来ているような女子にだって

「わけわかんねー」 って言いたくなることは まだまだたくさんあるだろうし

その「わけわかんねー」は ひょっとしたらまだ増えてゆくかもしれないよね。


大変だよね  ほんと。




でも 少なくとも 型を決めてしまって動く とか そーいうつまらないんじゃなく

相手のリードの中で、そのシステムを少しずつ感じ取って動ける人は

私が知る限り そーそー多くはない。


あなた達は希少価値高いよ。 



これから きっと もっと楽しく踊れるようになるよ。

がんばろうね。

2010年3月7日日曜日

クリティーの思い出

だいぶサボってしまって どうもすみません。

もう書かなきゃな~ と思いつつ・・・・・ ついズルズルと。


「おもしろいこと また書いてね!」と声をかけていただくことは

それでもすっごく嬉しいです。 ありがとー。



身近な人の不幸が ほんとうに続いて続いて ビックリしてしまい
なんだか ずっと気持ちが沈みっぱなしでいたんです・・・・・。


ほんとに「おくること」と「おくられること」というのを考えさせられます。







ついったーで 訃報を流しましたが クリティーの愛称で親しまれていた
1人の生徒さんが 元旦に亡くなりました。


78歳だったそうです。



すっごい元気だったのになあ~~。。。


本当に超パワフルじーさんで みんながクリティーを見て勇気づけられたと思う。

「へーえ タンゴって 年とっても続けられる踊りなんだあ~~」 って。

実際、アルゼンチンでは70歳80歳の人がブイブイ楽しそうに踊ってるのなんて
普通だし。




つい 土曜日には 「えーっと、今日はクリティーが来るな」 とか

ミロンガの日には「あれ?クリティー遅いな」 と



まだ ついつい思ってしまう。



もうクリティーと踊れないなんて・・・・・・・・・・本当に悲しい。




クリティーはとても勇敢なじーさんだった。

ガンチョが大好きで、




でもガンチョのリードが下手っぴーだったので


あるとき私が 少し叱ったことがある。



「ガンチョが好きなら もうちょっとちゃんとリード出来るように練習しなさい!

初心者の女の子にもガンチョしちゃダメ!」 と。


それで そのときは じっくりガンチョのリードを教えてあげた。



数日たって、クリティーと踊ると ぐーんと 上手にガンチョが出来るようになっていた。





クリティーがレッスンの中で

「これは自分には難しいからパスする」とか

「これは年だから無理だ」 とか そんなことを言ったことは

1度も1度も1度も1度も ゼッタイになかった。



知ってるよ。

クリティーがミロンガで、女性を誘っても
しらんぷりされたり、断られたりしたことがあったこと。

クリティーとは踊りたくない、なんて言ってる女性がいたことも。



でも その何倍も クリティーと踊って すっごく
楽しそうにしている女の子もいっぱいいたし、 

女性から逆ナンされてることもいっぱいあったし、
「ミロンガ踊るならクリティーとがいい!」なんて
言わせてたことも 知ってるよ!!






これは3年前の合宿↓



合宿は「反省会」が朝まで続くからね。
クリティーは夕飯が終わると、押入れの中で一眠りしてた。

みんなで飲み始めた頃、のっそり 押入れからクリティーが出てきて

みんな超おどろいて 大笑いしたよねー。

「こえーーーよっっっ!!!」って激しくつっこまれて(笑)





これはハロウィンのとき↑

似合いすぎるだろ・・・・・・・・・・


この馬の格好でさんざん踊ってから、

「クリティー暑いでしょ、無理しないでもうとりなよ」って言ったら

馬の中から 「うう」とかなんとか声が聞こえて


頭の部分をズボっと取ったら、汗びっしょりかいて

白髪も白いヒゲも、びっしょりになったクリティーがでてきて

腰抜かすかと思った・・・・・・・


「こ こえーーよっっっっ!!!!!!!!」

やっぱし激しくつっこまれる・・・・・・




で、去年の合宿↓




10月の連休で。

クリティーはすごく元気で、やっぱし朝4時過ぎまで飲んで騒いで、
朝8時の朝食もしっかり食べて、そのあとレッスンもやって
ニコニコして帰っていった。



たったの5ヶ月前のこと。

私はこの合宿の日、父ノブオが危篤で、レッスンの間もずっと携帯を握り締めていた。

この5日後にノブオは逝ったんだ。






私は、この仕事をして15年くらいになる。

長く通ってくれる生徒さんとは、たくさんの思い出を共有し、
毎週毎週顔を合わせるのだから、お互いをよく知り、絆が強くなってゆく。


以前、クリティーが急にパッタリ来なくなったことがある。


さいしょのうちは

「ああ、他の教室にいちゃったのかな」 と思い

「私が何か傷つけること言ってしまったのかな」と悩み


でも やっぱり 年だし 何かあったのかもしれない・・・・ と考えたことがった。



そのとき この仕事をつくづく     なんて言おうか・・・・虚しく感じたのだ。




一体、どれほど親しい関係になっても、そこはやはり こちらは料金を頂戴している側で
どーしたって「お稽古事の先生」なのだ。 友人にはなれない。

私が勝手に 友情を持っている と 思い上がっていただけで

もし その人に何かあったとき 連絡なんて来るはずもない関係なのだ。



私は そのとき その寂しい気持ちをブログに書いた。


お付き合い下さった生徒さんがパッタリ姿を見せないと 
心配でたまりません  と。




すると、クリティーから手紙が来た。

ブログを読んで 「先生は自分のことを思って書いてくれたに違いない」と確信した、と。


クリティーは事故で手術をし、入院していたことを綴って報告してくれた。


嬉しかった。




これは、そのとき教室に通う生徒さんがクリティーに贈った寄せ書き↓











今回、クリティーの死は 奥様からのお電話によって知った。

連絡をいただける関係をもって下さったことに


本当に本当に心から感謝の気持ちで・・・・・・言葉がありません。





ご冥福をお祈りします。






クリティー  どうもありがとう。