2010年3月24日水曜日

TANGOのしくみ

今日は上級クラスの女の子達に

「もっとメロディーを感じよう」 という話をした。

相手と組んだ瞬間から、リードを受け取ることにだけ集中し過ぎてしまい
音楽を感じる というもっとも肝心なことが ついおろそかになってしまいがちだから。


月並みだけど 音楽を聴いて 楽しむ

これがもっともきちんとリードを受け取るコツだといえると思う。


男性は音楽を通してリードをしているのだから、受ける女性が音楽を逃してはいけない。


いつも言うことだけど 躍らせてもらう  のではなく  踊る のだから。




一緒に踊る









タンゴには ちょっとした仕組みがあって

ケンちゃんは システム って言ってたかな。


そのシステム。 どちらかというと男性のほうが 早くそのシステムを感じとるだろうと思う。

きちんと練習していれば ね。



どーしてって やっぱりリードしてる側だし、発信する側 だからかな・・・
その音楽をどー踊るか を決めるのも男性次第だし ね。

リードをすることありきで勉強してるうちに漠然とそのタンゴのシステムに
気づいていくんだろうな・・・。


女性は、やっぱし リードの受け方を勉強する っていうのが

あまりにも幅広くて・・・ほんと 男性によって様々なリードに
戸惑ったりしているもんで、そのタンゴのシステムを感じれるようになるまで
時間がかかるんだよね。


いや、そのシステムに気づかない人は ずーーーーっと気づかないと思う。


不幸なことに 女性は とりあえず男性がそこそこリードできる人なら踊れてしまうから。

いや、躍らせてもらえるから 踊れてる気になることは容易いってこと。


厳しい言い方だけど。




悲しいことに、私はとっても楽しい が イコール 相手も楽しいとは限らない



「僕はあまり思った通りに動けなかったけどね」 なんてことがあるかも。


あああ・・・悲しい・・・・・・・・・・・・




そーいえば、先日 タンゴの練習を始めて1年を過ぎた女性が・・・

彼女の場合は明確な目標があって練習に挑んでいるので
週2回~練習しているから 単純に1年とかいえないかもしれないけど・・・

その彼女が 「私なーんにもわかってなかったなあー って思うんです(笑)」と言ってて



お!なかなかセンスいいね!  と思った。



そこだよね。「私なーんにもわかってなかったな」っていう気づきがあること。






今日の上級クラスに来ている女子たちはタンゴ3年以上やってる子ばかりで
かなりしっかり練習を積んでて 

練習6 ミロンガ4  あるいは

練習7 ミロンガ3  くらいなんじゃないか? 



(こーいう人は300人~350人に1人位だと思う。マジで。)




そんな彼女達だから タンゴのシステムに漠然ながら気づきを見つけているんだろう思う。


本人たちは 

ええー タンゴのシステムわかんないよー 知りたいよー 

って言うかもしれないけど(笑)





リードをする男性は 「察知式」 じゃダメだよ。 はっきし言って。

あたしそんなの嫌い。


リードは手取り足取り、細かにリードして欲しい。 120%!!




(いまどき本気で こーなったら足あげろよっ 気づけよっ とか言っちゃうのが
いると聞くから驚く。 勝手に足あげる女ばっかだったら 怪我人でるだろっ!)




逆説のようだが・・・


でも 女性は・・・・・・・・・ 誤解を恐れず言えば ある程度の察知式が必要だと思う。


ただ、察知 と 先を読む ことは違う。


(↑これは今日のクラスに来た女子が言ってた格言!)




こーいうことに気づくことが すでに本当にシステムを理解しつつあるからで
未来が明るくてうれしくなるのだけれど・・・



察知 と 先を読む ことは違うし、まして 自分で動くことも違う。

自分で動いてはいけないけれど 動かしてもらう のもいけない。


そーいうことが タンゴのシステム。





よくレッスンで 軸から一緒にステップとして生み出される「横」と

胸だけで運ばれる「横」は 同じ横でも 質が違う横 だ

と話す。



例えば それも タンゴのシステム。





膝の使い方の説明をしているとき

使う足 と 使わない足 が あって

使いっぱなしの踊りはどんくさい と言うことがある。


例えば これも タンゴのシステム。




男性が円の中心 コンパスの針で 女性はその円周上にいる

その距離感を感じ、その円から自分から出るな という。

これもまた タンゴのシステム。←システムどころか基本中の基本!




それら色々、そんな説明なんかじゃ なかなか説明つかないこともたくさんあるのが
タンゴのシステム。


そーいう システムを理解し、音楽を楽しみ、相手との時間を楽しむことで
お洒落な動きが生まれてくるのだろうと思う。




そして 特に女性の場合、このタンゴのシステムを理解するための近道は皆無だと
つくづく思う。

時間が必要だ。

時間をかけること、たくさん踊ること。


このほかに道はない。




タップリ時間をかけてきて タンゴのシステムを理解し始めた彼女たちには

そろそろ頃合だな とばかりに


「自分で動け」「先に乗っちゃえ」 といった

入門クラスでは決して言うはずもない、女子のタブーをがんがん言う。



この 頃合 が肝心で、危険を感じれば やっぱり絶対言ってはいけない
講師として禁句のひとつだと   わかっているのだけど。






今週はガストンが誕生日なので・・・

タンゴのシステムの中で おされーな踊りをするカップル

モイラ y ガストン





小さな小さな動きとか  伸びやかなメロディーとか


ああ、うっとりする。


ガストンは本当におされーだなあ。  モイラ超うめーーっ。







上級クラスに来ているような女子にだって

「わけわかんねー」 って言いたくなることは まだまだたくさんあるだろうし

その「わけわかんねー」は ひょっとしたらまだ増えてゆくかもしれないよね。


大変だよね  ほんと。




でも 少なくとも 型を決めてしまって動く とか そーいうつまらないんじゃなく

相手のリードの中で、そのシステムを少しずつ感じ取って動ける人は

私が知る限り そーそー多くはない。


あなた達は希少価値高いよ。 



これから きっと もっと楽しく踊れるようになるよ。

がんばろうね。

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