2014年12月31日水曜日

今年の終わりに思うこと -2014-

今年4月、
日本アルゼンチンタンゴ連盟という団体が発足されました。

ご存知のように 風営法というものにこの数年振り回され
そこから逃れる策としての発足でありました。

2013年5月11日のTANGO DIARY では ようやくこの業界が集まって
説明会を行ったことが書かれてあります。

その続きとして 5月14日には、私自身はまだ認定団体というものをつくることに
おいて 迷いがあることが書かれてあります。

ですが、この当時
「認定団体どーのこーの は風営法には まったく関係なく
その業界が考えるべきこと」 と私自身が思っていたことに


今 あらためて「そーだ そーだ」と大声で言いたいような気分です。


4月に連盟が発足するや 9月には風営法から「ダンス」を削除されるといった
ニュースが流れました。
これこそが求めていたことだったはずなので複雑な気はするけど、
しかし喜ばしい。


去年の5月

  認定団体をつくるがゆえに

  そもそも(私達にとって)諸悪の根源である
  「風営法規制の中のダンスという項目」はずっと削除されなくなって
  しまうのではないか と思うと なんだかすごく気持ち悪いのです。

そう思っていたのですから。


ところが この11月、また話は白紙に戻ってしまった感があり、
本当にこの数年 この問題にいい加減振り回されています。


とにかく、今後も 風営法の見直しだけはきちんとして頂きたく、
「ペアダンスは享楽的」などという うがった見方をしているようでは
この国際社会の中で いかにお恥ずかしいことか、
日本の文化意識がもっと高まってゆくことを望むのですが


話は戻って 「団体というのは風営法にはまったく関係なく
        その業界が考えるべきことだ」

という本来の望んでいたところに落ち着けたことが
私にとっては むしろ良かったことでした。



私は古い頭の人なので きちんとしてないことは嫌です。

必要な手続き というのがあるのなら それをしたいです。

例えば ビザが必要なら どんなにお金がかかっても 手間がかかっても します。


ダンサーというのが それらを適当にするいい加減な人達 であるように
見られてしまうのは 嫌です。


タンゴダンサーという職業で銀行からお金を借りるのは難しいです。
社会的信用がないからです。


この団体が出来たことで、自分1人ではなかなか解決しづらいことを
共有し、学び、向上し、
アルゼンチンタンゴという文化が社会で認知されるようになり、
それに携わる人達の社会的信用も上がり、
生徒さんは安心して受講できるようになる。


これ いいなー。


今年7月末には、現在 タンゴ講師として活動している先生達が
集まり 講習会が行われました。

内容は本当に素晴らしいものでした。


タンゴが大好きな、タンゴおたくの集まりが
タンゴの歴史から学ぶのです。

みんなで 並んで座って。

その他、ミロンガで 怪我人が出た場合、消防法、保健衛生について、
ビザ取得の仕方、著作権法について など
多くのことを学びました。

大事なことです。
今まで こんな大事なことを 揃って学ぶ機会がなかっただなんて
軽く恐怖を覚えるほどですって。


図らずも この連盟で 非常に責任のある立場になりまして
この1年は 正直ストレスを感じてました。
人と関わることが苦手な私が 人と関わらなければ動けない状態に
なってしまったのですから、苦痛でした。


それでも、ここを乗り越えるために どーするべきか
考えた時、自分がタンゴに対し、抱いてるピュアな感情を取り戻そう
と 思いました。


アルゼンチンが好きで
アルゼンチン文化に興味を持ち、
スペイン語に興味を持ち、
タンゴを愛していることを もう一度 深く感じて

連盟の仕事に取り組もう と思いました。


そのとき、この映画を見ました。




自分がタンゴを踊り続けて来た中で もう何度聴いたかわからない曲、
ブエノスで見た風景、
タンゴに関わる人々の日常の会話。

この街にある「タンゴの温度」を感じることが出来、
それで 頑張ろう と思えたのです。


この映画に出てる レオポルド・フェデリコというバンドネオン奏者が
つい先日、12/28日に亡くなられました。

なんということでしょう。

タンゴ黄金時代を築いてきた巨匠達が居なくなってゆくのは
本当に寂しいことですが、彼の音楽は永遠に残ります。


この仕事に慣れてはいけない、
タンゴの温度を感じつづけていなければならない、

私にとって 2014年は それに気付いた年でした。



みなさま 良いお年をお迎えください。


2015年もまた どうぞよろしくお願いいたします。

















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